Q.地方の介護事業者ですが、今後の求人市場の動向や見通しを教えてくれませんか?
2017年3月期の有効求人倍率が1.45倍とバブル期のピーク時なみの数値に上昇しています。アベノミクスによる好景気もあって、有効求人倍率の数値上昇は従来の予測を上回る数値であると考えられます。
一般的に有効求人倍率が1倍を超えると介護の求人は絶望的だというのが人材業界の定説であり、今回の数値がどのような現状を示しているのかはご理解頂けるものと思われます。
又、2年前に厚労省は2025年には100万人の介護人材が不足するとしていた予測を昨年37万人の不足と予測の上方修正をしましたが、1年も経たずに5年後には25万人不足するとの予測を発表していることから、37万人の不足に留まるというのはあくまでも希望的な観測と視ておいた方が良いでしょう。
仮にEPAや技能実習制度等によって海外からの介護人材の受け入れが進んだとしても、地方行政だけでなく各事業者が余程しっかりとした受け入れ対策を取らない限りは最低賃金等で大都市圏と雇用条件に於いて格差のある地方には結局人が回らないという事態に陥ることが確実だと考えられます。